SKAM FRANCEで学ぶ生きたフランス語 Ep.10 part1

ドラマ
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いよいよ最終話です!

LUNDI 08:10

“T’es pas en retard ?” “Si, mais t’inquiète, j’y vais pas.” / Eliott et Lucas

(「遅刻すんじゃない?」「うん、でも大丈夫、行かないから」)

ここ、みんなボソボソ喋りすぎてこんなに簡単な会話なのに聞き取りづらいのでは、と思いました。これは「聞き取り」ではなく「感じ取り」が問題だと思います。笑 聞こえるのではなく予想できるのです。予想できたら聞こえてくるのです……笑

前に出てきてたかな、”Ne t’inquiète pas.”=心配しないで、はかなり珍しく否定のneだけでなくpasまで落として使われるフレーズです。もちろん文法的には1ミリも正しくないので、テストで書いたりしないでくださいね。でも日常会話では「T’inquiète !」とホントによく使われています。

LUNDI 13:12

“Centre médical gay, bi, asexué, et réfugié sentimental, bonjour ! Que puis-je faire pour vous ?” “Ça va ?” “Quoi ? Pas un rire ?” / Michael et Lucas

(「ゲイ、バイ、アセクシャル、感傷的な避難民のための医療センターです、こんにちは!どういったご用ですか?」「よっ」「え?笑ってくれないの?」)

réfugié sentimental、うまい訳が分かりませんが…Michaelのポップなギャグが面白いシーンです。

“Quoi ? Pas un rire ?”のunに注目したいのですが、ここは「朝から考えていた俺の渾身のボケに1つも笑わないのか?」という意味ですね。笑ってないわけなのでrireがゼロなのだから”Pas de rire ?”と言う方が正しいのでは?と思うところかなと思うのですが、Pas un rire ?になっております。否定のdeにしても間違いではないのですが、ここはMichaelが「ひとつも笑わないのか?」と「ひとつも」を強調しているので、unになっています。Je n’ai pas d’ami.で「友達がいない」ですが、この文章はJe n’ai pas un seul ami.と言うと「ひっとりも友達がいない」と強調した文章になるわけです。この場合はseulがある方が自然だと思いますが。

Mec, il faut que tu te détendes. Il va rien lui arriver à ton keum. / Basile

(リラックスしなきゃ。お前の彼氏になんか起きるってわけじゃないよ)

シーケンスが少ないのでもう1セリフ。se détendreで「リラックスする」。il fautの後なので接続法になっていますね。そして「~が起こる」というのはse passerの他にarriverでも言えます。特に「だれだれに何々が起こる」という文章だとarriver à quelqu’unで言うことが多いかなと思います。主語をその起こる出来事にすることもできるし、非人称にしてその後に起こる出来事を言うこともできます。つまりこの文章は”Rien ne va arriver à ton keum.”とも言えるわけです。ちなみにkeumというのはmec=男の子のverlanですので、ここでは「お前の彼氏」という意味です。

LUNDI 17:21

Mais la vérite, c’est que je préfère que tu me soûles plutôt que tu sois pas là. / Lucas

(でも真実は、君に迷惑をかけられる方が君がいないことよりずっといいんだ)

soûlerはカジュアルな動詞で「うんざりさせる」という意味です。なのでイライラしたら”Ah ça me soûle.”と言えるわけです。もうちょっとカジュアルさを和らげると、つまりニュートラルにすると”ça m’énerve.”などがありますね。ここもpréférerのあとは接続法なのでsôuler、êtreどちらも接続法に活用されております。

 

最後の”T’es beau quand tu rigoles.”、EliottがLucasに描いたイラストにあった”T’es beau quand tu dors.”と対をなしていて美しいです。

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