フランス語を習う際にまず始めに習う時制は「現在形」ですね。「あなたの名前は?」「仕事は?」「元気?」など、自己紹介や買い物などにおいては現在形を使えれば基本的に問題ありません。その後に複合過去をやったり、なんかこれだけは覚えて!!と言われる条件法「Je voudrais」をしたりします。今日はそんなフランス語の時制をまとめてみようと思います。
16の時制
フランス語の時制は大別すると4つになります。
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- 直接法
- 条件法
- 接続法
- 命令法
条件法、接続法、命令法なんかは知っていたり、「ああ噂のよう分からんやつね…」という印象があったりするのではないかなと思いますが、直接法というのはあまり勉強していて耳にしない言葉かなと思います。が、これが最もよく使うもの。これら4つを細かく分けてみます。
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- 直接法
- 現在
- 複合過去
- 半過去
- 単純過去
- 大過去
- 前過去
- 単純未来
- 前未来
- 条件法
- 現在
- 過去
- 接続法
- 現在
- 半過去
- 過去
- 大過去
- 命令法
- 現在
- 過去
- 直接法
なんだかもうページを閉じたくなりますね。見ると分かる通り、いわゆる「現在形」というのは正確に言うと「直接法現在」という時制のことです。条件法にも接続法にも命令法にも現在形は存在しているのです。
ということでフランス語には時制が16個存在しています。大事なのは存在しているということとよく使われているということがイコールではないこと!太字のものは、このうち、例えば大学生がフランス語の授業を第二言語でしっかり3年くらいとったとして習うものです。仏検で言えば3級取るには抑えておきたい時制ですね。
どれから学べばいいの?
何から学べば?どれを学べば?逆にどれは学ぶ必要がない?という指標がこちらです。
- 直接法
- 現在 :何はともあれまずはここから
- 複合過去 :現在形がなんとなくでもいいのでできるようになったら
- 半過去 :複合過去がしっかりできるようになったら
- 単純過去 :文学でよく用いられ、会話では出番なし。仏文学を原語で読みたい!という方に
- 大過去 :名前は仰々しいけど、半過去+過去分詞1なので複合過去と半過去ができていたら使いどころを把握すれば使える!
- 前過去 :単純過去の複合形。同じく仏文学を原語で読みたければ
- 単純未来 :初級文法はとりあえずできるな!と自信がついたら
- 前未来 :単純未来+過去分詞なので、単純未来が問題なければ使いどころを押さえるだけでOK
- 条件法
- 現在 :Je voudraisはまず始めに。それ以外は中級文法なので単純未来の後で良いかと
- 過去 :ネイティブは日常会話で結構使っています。中級を脱したい時に!
- 接続法
- 現在 :条件法が使えるようになってからでも。ネイティブの日常会話では結構使うので中級以上になりたい方は押さえてほしい!
- 半過去 :個人的にこれまでに使った記憶も使ってるのを聞いた記憶もなし
- 過去 :接続法現在が楽々使えるレベルの方はわざわざ勉強しなくてもこれも使えているはず
- 大過去 :個人的にこれまでに使った記憶も使ってるのを聞いた記憶もなし part2
- 命令法
- 現在 :初級文法で簡単なので現在形ができればきっとできます
- 過去 :個人的にこれまでに使った記憶も使ってるのを聞いた記憶もなし part3
こんな感じですね。マジで使わんやろというのが4つあったので実質12個!初級レベルの方は直接法の現在、過去、半過去、命令法の現在あたりを、中級レベルの方は直接法大過去、単純未来、条件法現在あたりを、上級を目指す方は直接法前未来、条件法過去、接続法を、という感じでしょうか。ちなみにこの青緑赤の色分けは、フランスのスキー場におけるコースレベルの色です。赤のコースは上級者向けなのです。
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