アクセントのはなし part2

発音
発音

part1の続きです。

フランス語のアクセント

「é」のaccent aigu(アクサンテギュ)
「è」のaccent grave(アクサングラーブ)
「ê」のaccent circonflexe(アクサンスィルコンフィレックス)
「ï」のtréma(トレマ)
「ç」のcédille(セディーユ)

今回は、残っていたトレマとセディーユ、それからアクサンスィルコンフィレックスの話です。

トレマ


前回紹介していなかったトレマとセディーユですが、この2つのアクセントも発音に関わる記号です。
トレマは本当に見かけることが少ないのですが、その中で比較的登場回数が多いのが「ï」です。トレマというアクセントは「i」を「イ」と読んでね、というアクセントです。といっても、「i」はフランス語では普通「イ」と読まれるのですが、もう一つ別のルールで「ai」は「エ」と発音しましょう、というものがあります。なので、「mais(しかし、でも)」という単語は「メ」と発音されますね。しかし、これを「maïs」とトレマに変えると、「ai=エ」というルールより「ï=イ」というルールが適用されることとなり、めでたくこの単語は「マイス」と発音されます。意味は「トウモロコシ」。ちなみに「なぜmais(メ)のsは発音されなくて、maïs(マイス)のsは発音されるか」については、全く分かりませんとしか言えません!!!昔の人に聞いて!!

セディーユ


cに付くチョロチョロのセディーユも似た感じで、フランス語では「ca」は「カ」と、「co」は「コ」と読まれます。 ただ、このcにチョロチョロをつけると「ça」は「サ」と、「ço」は「ソ」と読むことになります。発音的には「ca=ka」「ça=so」となります。
「France」という国の言語は「français」ですが、これを「francais」と表記してしまうと、発音が「フランケ」になってしまいます。「フランス」という言葉のサ行が死んでしまうと関連性が鈍るので、同じサ行にしつつ、なおかつ同じcを使おうとした結果セディーユが生まれたんでしょうね。たぶん。勝手にそう思ってますけど。

アクサンスィルコンフィレックス


最後にお山のアクセント(アクサンスィルコンフィレックス)について。これは前記事でも話した通り、「かつてこの文字の後にsがありましたよ」というサインになっています。「château」はお城のことですが、かつては「chasteau」だったというわけですね。考えてみれば、英語では「castle」です。「chasteau」がイギリスに渡って形を変え、イギリス人はsを残して「castle」に、フランス人はsを無くして「château」にしたんだろうなあと思うと、その歴史を思うだけでなんだか楽しいです。
ちなみに、「sûr」のように「sur」との区別をつけるためにこのアクセントが使われている例もあります。前者は「Bien sûr」(もちろん)の「sûr」で、「sur」は場所を表す前置詞ですね。

こちらの動画はこのお山アクセントをテーマにおもしろくおかしく話していてオススメ。YouTubeの字幕機能で英語字幕もフランス語字幕も付けられますのでよければ是非。

まとめ

  • accent aigu(アクサンテギュ):eにしか付かず、「é」しか存在しません。「è」よりも最初は出てくる頻度が多いので、「é」と「è」どっち向きだったっけ…と迷ったら50パーの確率にかけて「é」こちら向きにしてみてもいいカモ。
  • accent grave(アクサングラーブ):「à」「è」「ù」の3つがありますが、「à」「ù」は発音は変わらず、同音異義語を見究める目印の役割です。
  • accent circonflexe(アクサンスィルコンフィレックス):「â」「î」「û」「ê」「ô」と全部の母音に付きます。「ê」以外の「â」「î」「û」「ô」はやっぱり発音は(ほぼ)変わりません。
  • tréma(トレマ):「ï」「ü」「ë」の3つがありますが、出てくる頻度はかなり少ないです。「Noël」のアレだな~ぐらいの認識でOKです。
  • cédille(セディーユ):cの下についてるちょろちょろ。「ç」しか存在しません。

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