今回はとってもシンプルに、フランス語の関係代名詞の使い方についての記事です。
そもそも関係代名詞とは?
関係代名詞が何か、というところから始めていきましょう。英語で言う「which」や「who」、「that」にあたるアレで、2つの文章を1つにまとめるのにとても役立つものです。すごく使えるしすごく使うけど、結構後半で勉強するものですが、理解すればそんなにややこしいものではありません。
2つの文章で言及されている同一のこと、ここでは「ce roman」を先行詞として、それに適切な関係代名詞をくっつけることで、上記のように2文を1文で言うことができます。ちなみに英語の関係代名詞は省略できる場合が多々ありますが、フランス語では省略することはありません。
基本的な関係代名詞「que」「qui」
まずフランス語の代表的な関係代名詞といえば「que」と「qui」があります。英語で言うと「what」と「who」にあたるので、先行詞がモノかヒトかで区別するんだな!と早合点されがちですが、フランス語はもっと文法的に考えます。先行詞が目的語なら「que」を、主語なら「qui」を使います。目的語とは動詞の後にくるもの、「Je mange une pomme」の「une pomme」ですね。主語はもちろん「Je」。これさえ判別することができれば、どちらの関係代名詞を使えば良いかがすぐ分かります。
このように、先行詞はどちらも「ce roman」というモノですが、この「ce roman」が文法上どんな役割を担っているかで関係代名詞が変わっています。
上の文章の関係代名詞節(que以下の文章)は元々「Misima a écrit ce roman」でした。ここでの「ce roman」は書くという動詞の目的語になっているので、関係代名詞には「que」が使われています。
下の文章の関係代名詞節(qui以下の文章)は元々「Ce roman est écrit en français.」で、ここでのの「ce roman」は主語ですので、関係代名詞は「qui」となる、というわけです。
関係代名詞「où」
もう一つ代表的なのがこれ。もともと「どこ」という意味を表すので、英語の「where」と同じように場所を示す先行詞に使われます。
ひとつ注意したいのが、先行詞が場所を表す単語であっても関係代名詞節の文章の主語や目的語であったとしたら、「que」や「qui」を使う、ということです。「où」とは、先行詞が関係代名詞節の中で主語や目的語でなく、例えば「dans」や「à」などを伴って場所を表す時にのみ使います。
例えば「visiter」という動詞は目的語を伴って「~を訪れる」という意味になります。目的語には場所を表す単語が来ますが、その単語はあくまで「目的語」であるので、関係代名詞は「que」を用いるというワケです。ここがちょっとややこしいですね。
それから、この関係代名詞は場所だけでなく時間にも使えます。
以上が関係代名詞の代表的な3つの用法でした。次の記事では関係代名詞の中でも難しい「dont」や前置詞を伴う場合について見て行きます。
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