Le soleil est de quelle couleur ?

文法
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あなたの答えはなんでしょう?私的にはやっぱり「Il est rouge」です。

まずはこの文章、意味はとれるでしょうか?「太陽は何色?」ですね。今回は別に太陽の色の話をしたいのではなく、この文章に存在するこのなんかヘンな「de」について話したいと思います。

de quelle couleur の「de」とは

日本語では「太陽は何色?」と言うので、フランス語でも「*Le soleil est quelle couleur ?」で十分に意味が通りそうな気がします。もちろん意味は通りますが、正しくはこのなんかヘンな「de」が必要になります。このdeとは一体何なのか!疑問文にはdeが必要なのに、なぜ答えは「Il est rouge」で良いのか!を紐解いていきましょう。

êtreのそもそもの役割

そもそもêtreという動詞は主語と補語(要するに動詞の後にくるもの)がイコールですよ、という動詞です。

 

これに倣って問題の疑問文をdeなしで書いてみましょう。

*Le soleil est quelle couleur ?

そしてこれをより分かりやすく、赤色ですという答えの文章に書き直してみましょう。

*Le soleil est couleur rouge.

こうなると「太陽=赤色」という文章になりますが、より詳しく書くと「太陽=赤色という概念」になります。分かりにくいのですが、「couleur rouge」は「色」という名詞に「赤い」という形容詞が付いた「赤色」という名詞なのです。要するにものの名前というわけです。太陽はあくまで「赤いという性質」であって「赤色」そのものではありませんね。母は「怒っている状態」であって母自体が「怒り」ではありません。そして「赤いという状態」をフランス語で表すと「rouge」という形容詞になります。なのでこの単語は太陽とイコールでつなげられ、「Le soleil est rouge」は文法的に正しいというわけです。そして、この「赤色」という概念を表す名詞と太陽をイコールで結びつかせたいときは、件の「de」を入れ込むことになります。んー分かりづらいし説明しづらい。

簡単に言うと…

簡単に言うと、イコールで結べない名詞がêtreの後ろに来る場合はdeをつけることで、その名詞が形容詞のようになり文章が成立するということです。全然簡単じゃない…

“Le soleil est de quelle couleur ?”という疑問文には“Il est rouge.”、“Il est de couleur rouge.” というふたつの答え方どちらも正解です。”Je suis de nationalité japonaise.”についても、”Je suis japonaise.”と言ってもOKですが、deを使った文章の方が数段カッコイーです。でもちょっと書き言葉寄りですね。

フランスの太陽の色

ちなみにこの「Le soleil est de quelle couleur ?」と実際にフランス人の友達に問われた時のエピソード。南仏はスタンダードなフランス語に比べて「an/en」のアクセントが独特なのですが、その友達に「南仏に住んでるからあなたもそのアクセントが移ってるんじゃないの?」と、わたしのアクセントを確認するためにこの質問をされました。わたしはなんで?と思いながら「rouge …?」と答えたら「Non orange」と言われました。彼女はわたしに「orange」という単語を言わせるためにこの質問をしたのですが、文化の違いが出てしまったわけであります。オレンジも分かるけど、クレヨンで太陽を描けって言われたらやっぱり手に取るのは赤のクレヨンですよねえ。

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