SKAM FRANCEで学ぶ生きたフランス語 Ep.6 part2

ドラマ
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SKAM第6話、part2です。お久しぶりです。

Jeudi 01:48

“Lucas…” “Viens, on en parle pas.” – Manon, Lucas

(「リュカ…」「おいで、話さなくていいから」)

この会話だけのシークエンスですが、とっても素敵なセリフです。

もし「話さなくてもいいよ」というセリフをできるだけそのまま自然なフランス語に訳すなら”Tu n’as pas besoin de parler.”とか、もうちょっと自然さに寄っても”Ne parle pas.”ぐらいになるのかなあと思うのですが、この”On en parle pas.”です。「私たちはそれについて話しませんよ」というこのセリフ、(わたしの知る限りですが、おそらく)こんな言い方で「話さなくていいよ」という意味になる表現が本当にあるわけではありません。すごく変なセリフなのです。「それについて話さないよ」って、日本語でもちょっと変なように。ただ、”Viens, on en parle.”(おいで、話し合おう)というこちらはごく自然なセリフを敢えて否定形にすることで「何も話さないことをしよう」という意味をこめてLucasはManonの肩を抱いてあげるわけです。

辛い気持ちを友達に見せずにいる二人が、何も言わずに慰め合う素敵なシーンですね。

Vendredi 09:14

“Je suis désolé mais je pense pas que c’est ça.” “Que ça soit ça.” – Lucas, l’infirmière

(「そうじゃないと思うんです」)

これはもう日本語には訳せませんね。Je ne pense pas queの後には接続法が来るので、que c’est çaは間違っており、それを保健室の先生に正されるシーンです。日本語だと先生のセリフは「というと?」になっています。英語でも訳せないですからね。

こんな感じで接続法はネイティブでも間違ったり、疎かになったりする活用です。

Vendredi 17:05

Je te promets, je voulais vous en parler, mais la vérité c’est que … c’est que j’arrivais pas à vous en parler. – Lucas

(本当なんだ、話したかったんだけど、実際は…話せなかった)

arriver à +動詞の原形で、pouvoirと同じく「~ができる」という意味になります。否定なら「できなかった」、そしてほとんど同じような意味なので言い換えは可能ですが、pouvoirの方がより外的要因が強くて「できなかった」感がある(話しかけたかったのに周りに人がいて話しかけられなかった、とか)のに対して、arriver àはやろうとしたけれどどうしてもできなかった、というニュアンスになります。犬がずっと吠えてて眠れなければ”Je ne peux pas dormir”だけど、なぜか寝付けないときは”Je n’arrive pas à dormir”みたいな。

自分のジェロームを見つけようとしたLucas、更に傷つきます。

コメント

  1. 名乗る程の者ではございません より:

    最近になってスカムフランスを知り、ハマっている者です。
    字幕だけではどうしても腑に落ちないことがあって、こちらのブログでそれがわかったところがあって、とても嬉しいです。
    続きも期待しています。

    • dejadeja より:

      嬉しいコメントありがとうございます!
      励みになります。
      続き、近いうちに出そうと思います。また見にいらしてください!

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