パリ観光きろく:ルーブル美術館のガイドツアー

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ありとあらゆるガイドツアーに行きまくっているわたしですが、今回はルーブルのガイドツアーについて記事を書いてみます。

とにかくたくさんあるルーブルのガイドツアー

フランス、特にパリは大体どこの美術館や博物館でもVisite guidéeやVisite commentéeと呼ばれるガイドツアーが用意されています。これは本当にフランスの素晴らしいところだなあと思って、文化的好奇心がどんどん搔き立てられる国だなと思います。そんなフランス一番の、いや世界一のこのルーブル美術館にももちろんガイドツアーが用意されているのですが、その種類は本当にたくさんです。

フランス語はもちろん英語、イタリア語、スペイン語でのツアーもあり、対象年齢も未就学児・小学校低学年・高学年・中高生・大人…とあらゆる年齢に対応したツアーが用意されています。テーマも様々で迷ってしまうくらいあります。公式のこちらのページで日ごとに確認することができます。

ちなみに大人12€で参加できますが、もちろん加えてルーブルへの入場料が必要です。ルーブル年パス会員なら9€です。

ガイドツアーに参加するまで

普通ガイドツアーって集合場所に行けばガイドさんがいて、ガイドさんにイヤホンと音声受信機みたいなやつ渡されて、それでツアーが始まるのですが、ルーブルはそんな規模ではないので、最初に参加した際めっちゃ戸惑いました。ということでガイドツアーに参加するまでの手順を残しておきます。

ルーブルに入ってピラミッドの真下にくると4方向のどこかにこの「Accueil des groupes」があります。わたしは、チケットにここに来いと書かれていたのでこの辺でちょっと待ってみたのですが、「いや絶対違うな…」と思って中に入り込んでみると、この奥にまだ全然空間が続いていました。

ちょっと中に入ると矢印があるので左に進むと

こんな感じでVestiaire=ロッカーがあります。ちなみに先ほどの写真のところを左に進んですぐ、その左手にトイレがあります。ルーブルのトイレ、大体長蛇の列ができていますが、ここ、マジで人がいないのでチョー穴場です。ルーブルでお手洗いに行きたくなったらここに行こう!笑

ガイドツアーのためにはこのロッカーを左手にさらに進みます。

すると階段とその左手に受付があるのですが、ガイドツアー参加者はまずこの左の、ドレスを着た女性たちがいる受付に行く必要があります。わたしは最初この階段に対する矢印があったので、ここを上っていって更に意味が分からなくなりました。親切なようでそんなに親切じゃない表示です。

受付に行ってチケットを見せ、どのガイドツアーに申し込んだかを確認してもらい、イヤホンと受信機をもらいます。ここで交換に何かしらの身分証明書を渡す必要があります。コピーではだめで、パスポートとか保険証とか、身分証明書の原本が必要になりますので、こちらは忘れないように。そうすると「上に上がって〇番の部屋に入ってね」と言われます。運がよければ言われるし、運が悪ければ何も言われないので「何番のお部屋に行けばいいの?」と聞けばOK。お部屋とはどういうことかと言うと…

先ほどの階段を上っていくとこんな風に会議室みたいなお部屋が10個ぐらい並んでいます。数字が書かれているのでそのお部屋に行って待っていると、他の参加者もやってきて、時間にガイドさんが来て、そこからガイドツアー開始、という流れです。

ちなみにチケットには少なくとも30分前に、と書かれているのですが、わたしは2度ともそれぐらい前に行って一番乗りだったし、ガイドさんは時間通りかちょっと早めに来るぐらいなので、ギリギリに着いても問題ないと思います。ただ、イヤホンとか借りたり、移動したりというのがあるし、慣れていなければちょっと迷ったりするし、少なくとも20分ぐらい前にルーブルに入るようにすればいいんじゃないかなと思います。

Promenades dans les peintures françaises

今回紹介するのはわたしが初めて参加した「フランス絵画のお散歩」ガイドツアーです。その名の通りフランス絵画を見ていくのでモナリザもミロのヴィーナスも全く見ません!フランス絵画はリシュリュー翼とシュリー翼の2階にあり、モナリザやミロのヴィーナス辺りと比べるとかなり人が少ないところです。今回のガイドツアーは金曜の夜間開館時の18時半からのツアーだったので、更に更に人が少なくて良かったです。

どんな絵画を見たか紹介です。

二人のフランス王の肖像画を比べて見たり、

ソロモンの審判の2つの絵を見比べてみたり。ソロモンの審判はわたしはここでお話を初めて知ったのですが、2人の女性の話です。彼女たちにはそれぞれ子供がおり、4人で一緒に暮らしていましたが、ある朝目覚めると一人の子供が死んでいたと。両者とも「生きているのはわたしの子供だ」と主張するので、ソロモンにどっちが本当の母親かを判断してくれ、と言いに行きます。ソロモンは生きている子供を真っ二つに切り裂いて二人で共有すればいいじゃないか、と提案するのですが、一人の女は「そうしよう!」と賛成するのに対し、もう一人は「やめてください!そんなことをするくらいなら相手に渡します」と言い、これで本当の母親が誰か分かったね、というお話だそうです。このプッサンの絵は本当の母親がかなり分かりやすく描かれていて、服のトーンだとか、子供を殺そうとする剣と子供の間に手を広げて止めに入っている様子が、左の女性が真の母親であることを示しています。

が、こちらの同じテーマの別の画家の絵では真の母親がどちらか、というのがそれほど分かりやすくありません。右が真の母親、というのが通説だそうですが、先ほどのプッサンの絵ほど分かりやすさがなく、プッサンがいかに1つの絵にお話を分かりやすくまとめるのが上手だったのか、というお話などを聞きました。面白かった。

有名どころのこちらの絵とか

時代背景も併せて説明してくれたり、

こちらのシャルダンの描いた静止画から、最近ルーブルが獲得した”Le Panier de fraises des bois“というシャルダンの静物画の話もしてくれました。もともと個人所有だったいちごのカゴの絵がオークションに出され2600万ユーロである人によって落札されました。するとここでルーブルが「それ、国宝になると思うんだよね。なのでわたしたちが2600万ユーロ集めて払えたら国宝にさせてもらってルーブルに展示させてもらいますね」と宣言するわけです。そうするとルーブル美術館には30か月の猶予が与えられ、その間にどうにか頑張って2600万ユーロ(1€=100円でも26億!)を集めることになります。ルーブル自体に作品収集のために与えられている予算や、その他いろいろなところからの出資のおかげでお金を用意することができたので、めでたくそのイチゴのカゴの絵は国宝となりルーブル美術館のものとなったわけです。今はルーブルがドヤとばかりに色々な美術館へ貸し出しているそう。笑 と、作品がどうやってルーブルに入ってくるかなどのお話も聞けて面白かったです。

最後はこちらの絵で終わりました。ちなみにこの絵はもともと正方形だったのに丸型に切り取られちゃったそうです。もちろんガイドさんや時期によっても見る絵は変わる可能性は存分にあると思います。

他にもガイドツアーに参加しているので、その様子は随時更新しようと思います!

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