存在感は大きいものの、マストの観光施設ではないので行ったことが無い人も多そうなアンヴァリッドの紹介です。
アンヴァリッド基本情報
アレクサンドル三世橋の真正面にドデンと位置するアンヴァリッドはもともと負傷兵を保護するためにルイ14世の時代に作られた病院でした。現在は軍事博物館として公開されており、そしてナポレオンが眠るドームもあります。行く前わたしは「アンヴァリッド=ナポレオンのお墓がある場所」というイメージでしたが、行って見るとめちゃめちゃ!ボリューミーな博物館で、しっかり全部見ようと思うと少なくても半日はかかるレベルだと思います。
ガイドツアー
例によってガイドツアーに参加しました。こちらのInvalides Secretsというツアーです。Invalidesの公式HPからガイドを調べると、この外部サイトで予約するよう案内されます。このほかにもこちらのもう少しベーシックな内容そうなツアーもあります。そもそもアンヴァリッドは大人15€ですが、ガイドツアーは19,50€で入場チケット+ガイド代なので結構お得だと思います。
待ち合わせは「南のチケット売り場前」ということでよく分からなかったのでアンヴァリッドの警備の人に聞いて教えてもらって向かいました。段取り悪くて10分遅れぐらいでスタートだったので最初は印象悪かったけど、ガイドさんの自己紹介が「わたしはナポレオンの歴史家です。ナポレオンについてならなんでも聞いて」と言っていたのがカッコよかった。笑
わたしが参加したツアーは普通なら入れないお部屋に2つ入れてもらえるものでしたが、まあそれはものすごくおもしろい部屋というわけではなかったので、別にそこに大きなアドバンテージは感じませんでした。が、ナポレオンに関すること、ナポレオン3世に関すること、ナポレオンの血縁関係者に関すること、色々な話が聞けたのは面白かったです。
また、普通に入れる場所にも入って説明をしてくれるので、軍事博物館の一部に展示されているナポレオンの帽子など見つつ、もちろんナポレオンのお墓にも一緒に行きました。
ひとつ失敗したなと思ったこと。いまいちシステムが分からず15時から1時間45分のガイドツアーだったので15時前にアンヴァリッドに到着しました。17時前にツアーが終わったのですが、アンヴァリッドは18時には閉まってしまうので一人で自由にみられる時間が1時間もなく…1時間は早歩きでなんとか見終わる?見終わらないかな?レベルの時間です。ガイドで訪れていない場所がたくさんあったので、まずは一人で早く行って色々見て、それからガイドに参加すればよかったと思いました。ガイドツアーのチケットのバーコードで博物館やナポレオンのお墓にアクセスでき、その日のうちなら何度でも使えるので、早めに行って色々見てからツアーに参加するともったいなくないと思います。
ナポレオンのお墓
この中にナポレオンがいるのです。すごくないですか?これだけでやっぱり行く価値があった。クリプト的な感じで地下にお墓があるのですが、地下の天井が全部開いていて、つまりドームに入ると真ん中に大きな穴が空いていて、その上からナポレオンのお墓を見ることができる、という感じです。
ナポレオンの遺言にあった言葉。”Je désire que mes cendres reposent sur les bords de la Seine au mileu de ce peuple français que j’ai tant aimé.”(これほど愛したフランスの国民たちのそば、セーヌ河畔に葬ってほしい)、実際はセーヌからは少し離れたところにいるナポレオンです。
このドームにはナポレオン2世、つまりナポレオンの息子もそばで眠っています。21歳で亡くなった彼は母親の母国オーストリアに埋葬されていたそうですが、彼をフランスに、父親の側に移動させたのはヒトラーだったとのこと。パリ占領時、彼はアンヴァリッドに来てナポレオン1世のお墓を訪れたそう。オーストリアを併合していたので、息子を父のもとへ送ったそうです。ナポレオンに憧れがあったからだそうです。
軍事博物館
ナポレオンが着用した帽子と剣、そしてレジオンドヌールのメダルです。
そしてこんな感じで無数の甲冑、馬鎧、剣、鉄砲などなどが並んでいます。どれも一緒に見えるわたしはスタスタと歩いて行きましたがそれでも結構時間がかかるボリュームです。様々な国の甲冑も展示されており、日本のものもありました。
階を上がるとナポレオンが着用していた服なども展示されていました。ガイドさんが「ナポレオンはイギリス人のせいで小さいというイメージを付けられたけど実際は170で当時にしては大きかった。でもかなり細身だったというのが博物館に展示されている服からも見て取れますよ」と言っていたので見に行ってみましたが確かに細身ですよね。
その他、フランス史における重要な戦いがどのように進んだかを映像で見られる展示があったり、本当にかなりボリュームたっぷりでした。個人的には興味ないっちゃ興味ない内容は多いのですが笑、でも「軍事博物館」の名には恥じない展示内容だと思います。
おすすめ度
ナポレオンのお墓を訪れられる、というのはやっぱりパリでしかできないことかなと思うので、ナポレオン好きもしくは歴史好きの方にはおすすめしたいところ。ただナポレオンのお墓だけで15€と思うとちょっと高いので、併設の軍事博物館も楽しめそうな人には更におすすめしたい感じです。
軍事博物館やナポレオンのお墓のあるドームに入らなければ、実は誰でも中庭を訪れることができます。イメージとしては何でしょう、ルーブル美術館みたいな。ピラミッドの下に入るのはチケットなしでも入れて、3翼のどれかに入るときにチケットをピッてする、的な感じで、中庭にはチケットなしで入れて、そこから軍事博物館やドームに行きたい人はチケットをピッてする、という感じです。でもルーブルは予約とか見せないといけないから誰でも入れるわけじゃないのかな?まあでもとにかくそんなイメージです。どんなもんだろうと中庭をお散歩がてら訪れてみても良いかもです。
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