『Rien qu’un jour』ノートルダムの鐘より

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フランス語解説と称した大大大大大好きなディズニーソングの紹介です。ノートルダムの鐘から『僕の願い』です。フランス語をやっているならぜひフランス語で見たいディズニー映画ではないでしょうか?いつもながら韻の踏まれ方が美しすぎるのと、これを歌うフランシス・ラランヌ氏がとっても歌が上手なので、是非聴いてみてほしいです。


Rien qu’un jour

À l’abri des fenêtres et des parapets de pierre
窓や石の囲いに守られて
Je regarde vivre les gens d’en bas
僕は下に住む人々を見ている
Chaque jour j’envie leurs vies, moi qui vis solitaire
毎日彼らの生活を羨んでいる 一人で生きている僕は
Mais leur histoire je ne la connais pas
彼らの物語は知らないんだ
J’apprends leurs chansons, leurs rires, leurs visages
彼らの歌や、笑いや顔は知っていても
Moi je les vois mais eux ne me voient pas
僕は彼らを見られるのに 彼らは僕が見えない
Je voudrais tour à tour rencontrer ces personnages
一人ひとり順番に出会ってみたいんだ
Rien qu’un seul jour
たった一日だけでも
Au pied des tours
この塔の足元へ行けたら

Tout en bas, vivre au grand soleil
ずっと下で 太陽のもと暮らし
Sans regarder le ciel
空を見ることなく
Une seule fois
ただ一度だけでいいから
Partager leurs joies
彼らと喜びを分かち合いたい
Je crois qu’ils n’entendent pas la voix
彼らには聞こえていないんだ
De mon cœur
僕の心の声が
Qui se meurt
死にかけている僕の心の声が
Quand je vois les gens d’en bas
下に生きる彼らを見ているときの僕の心の声が

En bas, j’entends les tisserands, les meuniers et leurs femmes
下にいる機織り工に粉屋、そして彼らの妻たちの声が聞こえる
Leur bonheur insouciant me brûle et m’enflamme
憂いのない彼らの幸せが僕の心を燃え上がらせるんだ
Leurs cris qui résonnent jusqu’au chœur de Notre-Dame
ノートルダムまで響く彼らの声は
Font saigner les larmes au cœur de mon âme
僕の魂の真ん中に涙を流させる

Si j’avais cette vie
もし僕にあんな人生があれば
Je vivrais à la folie
夢中になって生きるのに

En bas sur les bords de Seine
もし僕にあんな人生があれば
Je goûterais la joie des gens qui se promènent
セーヌ川沿いを散歩する人々の喜びをかみしめるのに
Si pour un jour
もし一日
Un seul jour
たった一日だけでも
Je quittais ma tour
この塔を離れたとしたら
Ce serait merveilleux
素晴らしいのだろうな
D’être heureux
幸せなのだろうな
À mon tour
今度は僕の番で
Faire un tour
一周するんだ
Alentour
De ma tour
この塔の周りを
Rien qu’un jour
ああ たった一日だけでも
Un jour en bas
一日 下へ行けたら


自分の醜さ故にノートルダムの鐘楼から出られないカジモドが「en bas」への強いあこがれを語る曲ですね。歌詞だけ見ると結構悲しい感じがしますが、カジモドらしく明るく歌っているのが印象的です。最後のこの「our」のこれでもかという韻の踏み方、めちゃめちゃ気持ち良いです。「順番」と言う意味や「ツアー」という意味でも使えるle tour、「…の周りを」という意味のalentour、「塔」という意味の「la tour」、そして曲名にも使われている「un jour」、なんと美しい。

それからわたしはこの曲で仮定法を習得したといっても過言ではありません。”Si j’avais cette vie, je vivrais à la folie”、「仮定法って何と何の時制だったっけ?」となる皆様にはこの歌を聴いてこのフレーズを覚えて「si + 半過去、条件法」という仮定法の作り方を覚えてほしいです。笑 

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