パリで楽しむクラシックコンサート(とオペラ)

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こちらは随時更新していこうと思います。パリで行ったクラシックコンサート(とオペラ)についてです。

Cité de la musique – Philharmonie de Paris

フィルハーモニードパリが拠点にしているのが19区ヴィレット公園にあるCité de la musiqueです。ホールは新しく素敵ですが場所が微妙ですね。ちょっと遠いしちょっと夜は怖い。まあでも5番線なら目の前に駅があるのでそれ以外の線まで歩こうとするとちょっと夜はやだなって感じがしますね。

今回はロンドン交響楽団とマルタアルゲリッチの公演に行きました。サイトでチケットが購入できます。わたしがこの公演を見つけたときは公演の2週間くらい前だったと思うのですが、たまたまキャンセル落ちが出てきている感じでした。その後もキャンセル落ちは結構出ていたみたいなので、もし見たい公演が満員になっていてもチェックし続ければ落ちてくると思います。ただしキャンセルになっているのは良い席ばっかりのようです。今回わたしは1番良い席を135€(!)で購入しました。写真でもなんとなく分かるかと思いますが近いです。4列目。高いけど、まあ最初だし、アルゲリッチだし、1回くらいいいかなと。

レッスンがあった関係で会場に20分くらい前にしかつけなかったのですが、全然余裕でした。まだ会場の埋まりもまばらぐらいです。5分前に着いてもそんなに問題ないと思います。わたしはワンピースを着ていきましたが、ジーンズの人もちらほら以上にいました。まあまあいた。なのでそこまで肩ひじ張った服を着る必要はないと思います。アルゲリッチの演奏するシューマンのピアノコンチェルトと、ラフマニノフの交響曲2番、アンコールにドヴォルザークのスラブ舞曲2番を楽しみました。ラフマニノフ素敵だった~!コンマスの方とその隣に座るNoé Inuiさん(後で調べたらお父さんが日本の方だった)の演奏が見ているだけで楽しかった。私は本当に何も詳しくないのでもうそれ以上の感想が言えないのですが、見て聴いているだけで楽しかった!ラフマニノフ、美しかった!

ちなみに公演終了目安時間はサイトにも載っているし、会場でもらえるパンフレットにも載っていますが、それより25分オーバーしました。アンコールは含めずの設定だと思います。アルゲリッチもアンコールで2曲弾いていたし。なので終わる時間には余裕を持っておく方が良いかと思います。あとアンコール前に帰る人が結構いてびっくりしました。

お得なチケットの買い方

フィルハーモニードパリに限りませんが、コンサートは9月からシーズンが始まり7月頃終わるようで、そのシーズン、例えば次のシーズンなら24/25と表記されるのですが、そのシーズンごとにabonnement=定期会員加入をしてお得にコンサートを鑑賞することができます。簡単に説明すると、シーズンの始まる前に見たいコンサートをまとめて購入すると、安く買える、という感じです。フィルハーモニードパリの「abonnement libre 3+」なら3つ以上5つまでコンサートチケットをまとめ買いするとお安くなるという感じ。他の楽団も同じようなシステムを取っています。チケットを買うときは普通に席も選べるので、お買い得パックだから高い席しかない、とかそういうわけではないようです。もちろん席によって値段も変わります。お買い得パックも数種類あり、3~5パックなら15%オフ、6以上パックなら25%オフ…とかお得度も変わります。

ただし、下位の席ランクのチケット販売はこのabonnementの範囲だとないようで、例えばabonnementだと4レベルの席が25€で割引で買えるけど、一般販売だと6レベルの席が12€で買える、みたいな。いい席で見たい人ほどお得かなと思うし、席はどうでもいい人は普通に安い席を買う方がいいのかなと思います。

ちなみに28歳以下の若者向けabonnementは1公演9€とかいう破格で買えます。若者に優しい国!

Opéra national de Paris

パリでオペラ、というとオペラ座を想像される方が多いかとは思いますが、今回はこちらの”Opéra Bastille”というバスティーユにある会場でオペラを見てきました。人生初オペラ。演目はサロメです。

映画プリティウーマンでリチャードギアがとっても素敵な真っ赤なドレスを着たヴィヴィアンに「オペラは最初が肝心だ、好きならオペラは君の一生の友になる」と言うシーンがあってわたしはそれがすごく印象的なのですが、うーん!初オペラ、面白くなかったとは思いませんが、また何度でも行きたい!とも思わなかったのが正直な感想です。それこそヴィヴィアンたちが見ていたような「ザ・オペラ」をぜひ見てみたかったのですが、わたしが今回見た「サロメ」はかなり現代風な感じがして、いわゆるオペラ感はわたしにはなかったというか…演目が暗いもの、というのも大いにあるとは思うのですが笑、もっとキラキラ衣装のキラキラセット、というようなのを見てみたいな~と。このOpéra national de Parisでやられている演目は各演目のページにBande annonce(予告編動画)があるのですが、どの演目を見ても結構そんな感じです。もっとオペラオペラしたオペラはパリで見られないのでしょうか…

閑話休題。今回は一番上の後ろから2列目、みたいな、天井にめっちゃ近い!みたいな席で35€で見てきました。一番下のランクの席です。本当はモーツァルトのコジ・ファン・トゥッテが見てみたかったんですが(演目は知らないけどモーツァルトだから、という理由で笑)、完売していたので別のものということでサロメにした次第です。お客さんは例のごとくジーンズも多かったです。この間のクラシックコンサートよりはもうちょっとちゃんとした格好してる人が多い…かな?という感じでした。

建物自体は60分くらい前に開いて、そこからまた開演の45分くらい前まで開場しませんでした。そして開演の15分か10分くらい前に会場のロビーにいると「会場に入ってね~」と音でお知らせがあったので、15分くらい前に着いても一応問題ないと思います。

これは35€の席でなくてもそうじゃないかな?と思ったのですが、とにかく舞台の上に出ている字幕が小さくて小さくて結構読みづらかった!サロメはドイツ語で歌われていたので、(まあフランス語だったとしてもですが)字幕がないと何を歌っているのか分からないわけですが、あまりにも文字が小さくてずっと読んでるとつらいので読んだり読まなかったりしていました。あらすじは公演前に予習していたのでそれでも大丈夫でした。

1時間40分の予定で、終わったのは1時間50分くらいでした。クラシックコンサートと違ってアンコール演奏とかもないので比較的予定通り終わると思っていいと思います。

お得なチケットの買い方

こちらも例によってabonnementはありますので、それでお得に買うことは可能です。

もしくは公演日のギリギリになると20€とかで安い席が売られていたりするようなので、演目と日程を選ばないならギリギリでそういう風に買ってもいいのかもしれません。

Théâtre des Champs-Elysées – Orchestre de chambre de Paris

パリ室内管弦楽団のコンサートを見にシャンゼリゼ劇場へ行ってきました。シャンゼリゼ劇場はセーヌ川のそばにあります。アルマ橋の近く。川の向かいにはエッフェル塔があってなんだかテンションがあがります。ちなみにこの劇場のすぐ隣には日本人には結構衝撃的な名前のレストランがあります。笑

今回わたしが取った席はcorbeilleと呼ばれる席です。こんな感じで2席×4列の8席だけある小さい半小部屋がいくつもあって、そのうちの1つです。このcorbeillの3列目で19€です。段差なしで目の前に人が座るので、視界が結構さえぎられる席として売られています。ちなみに1番いい席で55€でした。

前半はソプラノの方が登場してモーツァルトのいろんな曲をちょっとずつ歌ってくれました。後半はベートーヴェン交響曲第七番。わたしが今回このコンサートを選んだ理由が、ベートーヴェンの7番を生で聞いてみたかったからです。ドラマ『のだめカンタービレ』の主題歌だったこの曲ですが、わたしがフランス語を勉強し始めた理由がまさにこのドラマだったので、ぜひ聞いてみたかったのです。

2管編成というのでしょうか?オーケストラ自体はめちゃくちゃ大きくはなかったので、もうちょっと近くで聴けた方が迫力あったかなあという感じでした。以前行ったCité de la musiqueよりももうちょっと昔ながらの感じがあるし、席も結構空いてるし、地元の人が聴きにくる感じのオーケストラなのかなあという印象を持ったり。劇場のスタッフの方々がみんなサンパな感じで印象良かったです。

面白かったのが、ベートーヴェン7番で第一楽章と第二楽章の間で拍手をした方がいて、すると近くから「シーーッ!!」と言う声が。その拍手をした方はわたしのすぐそばにいたのですが、「なんやねん!」みたいな反応でちょっとプリプリしていて。で、第二楽章と第三楽章の間では結構劇場中から拍手が響いて、またあちこちから「シーーッ!」という声が。それが第三第四楽章の間にもあって、そのプリプリしていたマダムが「シーシーうるさいわね」と言っていました。わたしはしないものと思って今までコンサート行っていたけど、調べてみたら楽章間の拍手には議論があるようで読んでいて面白かったのですが、何より拍手が聞こえた途端「シーーッ!!」とそこかしこで声があがっていたのが面白かったです。「今は拍手するところじゃないよ!」と言いたい気持ちも分かるけど、そこまでか!?と思いました。でも楽章間に拍手が起こっていたなら地元の人がよく来る楽団、という感じでもないのかなあと思ったり。ちょっと謎でした。

ここは劇場や席の雰囲気が素敵だなあと、それが一番楽しかったです。コンサートが終わって外に出ると見える夜のエッフェル塔も美しいです。

Opéra Garnier – les musiciens de l’Orchestre de l’Opéra national de Paris

工事中のためシャネルの広告が…

オペラガルニエ、いわゆるオペラ座で何かコンサートを聞いてみたくて取ったのがこちらのチケットでした。オペラのオーケストラの楽団員の方々が行う室内楽コンサートです。日曜のお昼から行われるコンサートで、チケットを取ってから、お知らせメールが来て知ったのですが「障がいがあって普段コンサートを見に来られないような人にも来ていただけるようなカジュアルなコンサートなので、演奏中の出入りは自由です」というものでした。一番低いカテゴリの席で15€

行って思ったのが、観光客の方が多いということでした。確かにコンサートも聴けてオペラ座も見学できるのでそう思うと安いですよね。オペラ座だからということで素敵なドレスの方もいましたし、普段着っぽい方もおおかったです。早めに入っておくとゆっくりオペラ座を見学出来て良いと思います。

私の席は一番上の補助席。フランス語ではstarpontinというらしいのですが、スカポンタンみたいだなあと気に入りました。わたしが座ると通路が埋まって他の人が入れなくなるので、最後の最後まで席への入り口で待たされました。かなりギリギリまで待ったのですが、結果的に席に来ない人たちがいたようで、もうそこの空いてる席にどこでもいいから座って、と言われ補助シートではない普通の席に座りました。

オペラ座に行きたかった、というのが正直大きな理由だったので、それで満足でした。それにしてもどのコンサートでも毎回、プログラムを見るとどこかに日本人の方の名前があって、すごいなあと思います。

チケットはオペラドゥパリのサイトから購入しました。

教会でのオルガンコンサート

こちらはパリ市庁舎のすぐそばにあるサンジェルヴェ教会というところに聞きに行った無料のオルガンコンサートです。パリの中でも最も古いオルガンの一つを備える教会だそうです。

教会でコンサートを聴いてみたいなとは思っていて、こちらの各地で行われるコンサートなどのいろんなイベント情報を載せているサイトで見つけました。オルガンは大体教会の入り口の上に置かれていることが多いと思うのですが、この教会も例に漏れず。なのでコンサートの時間の前に教会に入ると入り口を向いてイスがたくさん並べられていて、普段とは違う光景でおもしろかったです。また、観客のためなのかは分からないのですが、オルガンの横に鏡が付けられているの、この写真で分かりますか?この鏡で演奏者の顔がちらちら見えたりしたのも面白かったです。

一人のオルガン奏者の方がいろいろな曲を演奏していました。普段聞くことがない楽器、音楽なので新鮮でした。入場無料ですが、コンサートの途中で「もしよろしければ」という形でスタッフの人がカゴを持って歩いて観客がお金を入れていく感じでした。近くに座っていたムシュが10€札をポンと入れていてカッコよかったです。笑 普段現金を使わないので小銭が本当になくて、「これしかなくてすみません…」とわたしもお金を入れました。「全然義務じゃないのでいいのですよ」と言われましたが、わたしも少しは入れたかったのに本当に本当に少ししか持ち合わせていなかったので、こういうコンサートに行くならちょっとした小銭は持っていてもいいのかなと思います。

Maison de la Radio et de la Musique – Orchestre Philharmonique de Radio France

ラジオフランスとはフランスのラジオ放送局の一つで、このラジオ局はラジオフランスフィルハーモニー管弦楽団を擁しています。ビラケム橋から更にセーヌ沿いに外側へ行くとある丸い建物がラジオフランスの建物で、ここには音楽ホールも併設されています。そのコンサートに行ってきました!

ラフマニノフのピアノコンチェルト1番から4番を2曲ずつ2晩に分けて演奏されるとのことで、多分一番有名な?2番をず~~~~~~~~~っといつか生で聴いてみたい!と思ったので春ぐらいにチケットを買っていました。席はたぶん一番安い席でたったの10€だったのですが、ホール自体がそんなに大きくないし、この写真の通りの見え方で、ピアニストの表情も見えるし、写真では見えないけどコントラバスまでしっかり全体が見えるし、全然近いし、値段の割にとても良い席だったと思います。

ミハイルプレトニョフというロシアのピアニストが弾くラフマニノフ、素敵でした。アンコールにはショパンのノクターンを弾いていたのですが、これがラフマニノフに勝るくらい素敵で、とっても感動しました。ピアコン2番、またいつかどこかで聴きに行けたらいいな~!

会場も素敵でした。多分これでパリにある3つの大きいホールでコンサートを聴きに行ったことになるのですが、3つとも素敵なホールでいいなあと思います。19区のパリ管弦楽団のホールは新しい感じでデザインもちょっと凝ってて素敵である意味パリっぽくて、ただ場所がちょっと遠いのが難点。シャンゼリゼ劇場はアルマ橋の近くで立地がいいのが良いです。あと一番クラシックな内装で素敵。今回のラジオフランスのホールも場所はちょっと中心地から離れますが、ホールは綺麗でよかったです。どこも好き。

ちなみにこの前日にもパリ管弦楽団のコンサートを聴きに行っていたのですが、その時は楽章間の拍手があって、この日は一切なくって、客層が違うのかなあと思いました。確かにラジオフランス管弦楽団よりパリ管弦楽団の方が普段クラシックを聴きに行かない人も気軽に行けそうだなあと。このラジオフランス楽団の方がクラシックコンサートに慣れている人が多いのかなあと思ったり。

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