フランスカルト映画

映画
映画

フランス映画と言えば、やっぱりアメリ。少し古めで言えばシェルブールの雨傘や勝手にしやがれ、近年の映画だと最強のふたりなどが挙がるでしょうか。今日はそんな超有名映画ではなく、日本では全然知られていない、しかしフランスではなぜか謎に愛されている変な映画を紹介します。

Le dîner de cons (1998)

邦題は「奇人たちの晩餐会」、この映画を見たことがないフランス人がいるとすればよっぽどフランスのコメディ映画が嫌いな人でしょう。そうであっても見たことがあってもおかしくないです。というほど、とっても有名なフランス映画です。

お金持ちたちが自分が見つけた「con=バカ」を夕食会に招待し、誰が連れてきたバカが一番バカかを競う、というそんな悪趣味な晩餐会がこの「le dîner de cons」というわけです。

このシーンが一番有名かなと思いますが、870万回以上再生されています。すごい。「Il s’appelle Juste Leblanc=彼の名前はジュスト・ルブランだ」に対してこの連れてこられた「バカ」は「彼はただルブランという名だ」と理解し(justeは「ただ」という意味にも、そして人の名前にもなるので)、「Ah il n’a pas de prénom ?=ああ、下の名前はないんだ?」と返すというすれ違いが面白いシーンになっています。

 

Les visiteurs (1993)


ジャンレノ主演のコメディ映画。邦題は「おかしなおかしな訪問者」。タイトルの「les visiteurs=訪問者たち」とは、ジャンレノとクリスチャンクラヴィエ演じる中世を生きるキャラクターが、現代にタイムトリップをする、というストーリーから来ています。数百年のギャップがあるため、主演の二人が現代でおかしなことをしまくる、というのがおもしろいコメディ映画ですね。
YouTubeで「les visiteurs」と検索すると、数々の「scène culte=カルト的名シーン」である映画のシーンが出てきます。

特に有名なのがこれ。中世から来た彼は、スイッチを上げ下げするだけで電気が付いたり消えたりすることが新しく、電気をつけて「jour=昼」電気を消して「nuit=夜」と、パチパチ繰り返すこのシーンがかなり有名です。なんとなく察してもらえるかと思いますが、全体的にシュールです。
一応日本でもAmazonなどで字幕アリで見られます。が、個人的にはフランス語で理解しないとその面白さは100%伝わらないかな…という映画ですね。

 

RRRrrrr! (2004)


もっともっとシュールなのがこれ。石器時代のコメディ映画。「l’âge de pierre」で石器時代を意味しますが、pierreは石という意味であると同時に、「ピエールさん」の名前でもあります。その二つの意味をかけて、この石器時代の映画では登場人物がほぼ全員「Pierre」。男も女もPierreで、出欠確認の時もPierreの名前しか呼ばれない、みたいなシュールな笑いがあったり。(上記ビデオの1分半のあたり)

このシーンが特に有名で「Ca va être tout noir !=もうすぐ暗くなるよ」と夕方にみんなに声をかけるPierre。すると他のPierreたちが「Ta gueule !=黙れ!」と返します。マジでそれだけの意味の分からない掛け合いが面白いですねというシーンなんです。

このビデオの方は、この映画を真似て町で「Ca va être tout noir !」とテラス席にいる人々に声をかけていますが、テラスの人々からは「Ta gueule !」と声が返ってきているのが分かります。それぐらいみんな知ってる有名シーンということですね。

 

フランス映画、暗いしなぜか男女が喧嘩してるしオチがないし…みたいな印象があるかと思いますが(わたしだけ?)、実はフランス人はこういうシュールなコメディがすきなわけですね。紹介しておきながらなんですが、こういうマイナー映画は日本語字幕がなくて日本で見られないものが多いです。最後のRRRrrrr!は日本では見られないし字幕も作られていないと思います。最初の二つは頑張れば見られるとは思うので、何かの機会にぜひ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました