“Moi ?” “Non le Pape.”

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この間Disney+でフランス語吹き替えでノートルダムの鐘を見ていたら、主人公カジモドとその友人の石像のひとりの会話で面白いのがあったのでピックアップしてみます。

大聖堂から出られず、塔の上からお祭りを眺めるだけのカジモドに、「行きなよ!」”Nous insistons que tu ailles au festival.”と声をかける友人たち。それに続く会話です。

”le Pape”とはローマ法王のことですが、それを知っていてもこのやり取りは知らないと意味が分かりませんよね。この”Non le Pape”という返しは、どう考えても「僕についての話」であることは当たり前なのに、それでも「僕が?」と聞き返すカジモドに、「いや、法王がね。なんて、そんなまさか、どう考えても君だろう!」という「当たり前だろ!」という意味を込めて言っているセリフなのです。どう考えても「僕」なのに「僕が?」と聞き返されたので、絶対にありえなさそうな「ローマ法王」を出し、「いや、君じゃなくてローマ法王の話だよ。なんちゃって!まさか!」と、そういう冗談なのです。伝わるかな。

カジモドみたいに、分かっててもなんとなく「私が?」と聞き返してしまう(というか半分相槌ですよね)ことはよくあると思うんですが、たまにこの切り返しをされることがありました。ちなみに”Qui ? toi ?” “Non, le Pape.”、このパターンも全然あり得ます。

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