なかなかバタバタしていて全然記事が書けませんでした。久々にフランス語のお話を!一緒なようで微妙に使い勝手の違う言葉の違いを一緒に見ていきましょう。
jourとjournée
J’ai regardé la télé toute la journée. 私は一日中テレビを見ました
Ils resteront en Italie pour 5 jours. 彼らは5日間イタリアに滞在する予定だ
jourとjounréeですが、jourはシンプルに24時間=1日という単位ですが、jounréeはロワイヤル仏和中辞典によると「1日、日中[日の出から日没まで]」の意味で使われます。つまり、朝日が出てから夜になるころまで、人間が活動している時間をこう呼ぶというわけですね。なので「一日中」テレビを見ていたと言う時、いくら一日中と言っても寝てはいるはずなので、ここはjounréeが使われています。他の辞書を見ると「彼の父が亡くなって7日が過ぎた」という例文でもjounréeを使っていますが、これは経った日数というより過ごした時間の方に重きが置かれているからなのかもしれませんね。一応「活動している時間」という説明はあるのですが、実際はなかなか微妙なところです。
anとannée
J’habite en France depuis deux ans. わたしは2年前からフランスに住んでいる
Je vous souhaite une bonne année. あけましておめでとうございます
これはわたしは説明したくない!!笑 なぜなら個人的にはjourとjounréeよりもっと微妙だからです。例えば上記の例ならまあ基本的にan/annéeは代替されず、そういう例は多いです。anは数字が前につく時、年齢の時など、annéeは形容詞や序数詞がつく時、学校や会計の年度などの話をする時など、決まった使われ方をする場合はあります。しかし、l’an prochainとl’année prochaineはどう違うねん!?と思うと「一緒だ」というフランス人もいれば「l’an prochaineはぴったり12か月前の話だ」と解説する人もいたり(これに関してはほんまかいなと思わざるを得ない)、違いがあるのかないのかすらよく分かりません。私的にはl’année prochaineの方がよく使われるので、l’an prochainの方がかっこいいイメージです。
bonとbien
Ce gâteau est très bon. このケーキはとてもおいしい
Elle parle bien français. 彼女はフランス語を上手に話す
この二つはそもそも品詞が違います。bonは形容詞ですが、bienは基本的には!上記の例のように副詞です。なので、bonはêtreとセットで使ったり、名詞にくっついたり(C’est un bon film !)しますが、bienはêtre以外の動詞と一緒に使われます。それからbienは「良い」という意味ですが、bonは意味が「おいしい」になったり「良い」になったりします。「〇〇 est bon.」という言い方をすると基本的には!「おいしい」の意味になるかなと思います。
ここまではまあ分かりやすいのですが、bienは形容詞になることもあります。C’est bien !、よく聞きますね、こちらは形容詞として使われています。しかし形容詞と言えど、「*un bien livre」などのように名詞とセットで使うことはできず、être bienという風に使われなければいけません(ちなみにse sentir bienなどもありで、要するに補語として使われるということなんですがまあややこしいことは置いておいて…)。
voirとregarder
D’ici on voit les montagnes. ここから山が見える
Regarde ça ! これ見て!
これもフランス人が話をややこしくしている2つの違う動詞ですが、基本的には(フランス語文法の説明にはこの枕詞が何度も出てきますね)、voir=勝手に見える、regarder=注意して見る、という違いです。英語のseeとlookの違いに似ているのでしょうか。ですので、例えばSkypeのレッスンで相手の映像が来ていないときは「見えてない!」という意味をこめて”Je ne vous vois pas.”とvoirを使います。ちなみにvoirは「見える」なので、この文章もわざわざpouvoirを足さない方が自然です。
なので、映画を見ると言いたければもちろん注意して見るわけだからregarderね、と思うのですが、実際には”J’ai vu un film.”や”Je vais voir un match de foot.”をネイティブの口からよく聞きます。一応論理としては上記のような違いがありますが、実際regarderの代わりにvoirが使われることはかなり多い(むしろ「映画を見た」とフランス人がいう時voirである確率の方が高い気がします)のです。
ということで、違いを説明してみましたが、結果的には「慣れよう!」の一言に尽きます。説明や論理通りにいかないこともしばしばかなと…
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