ワーホリビザで入国して3週間と少し、ようやく我が家と呼べるお部屋に入居できたので、ここまでの道のりを記しておきます。ワーホリビザだと1年だけの滞在、そんな中でどのように滞在先を探すかです。
物件探しができるサイト
学生寮に入るか勤務先がお部屋を用意してくれているか語学学校がアテンドしてくれるホストファミリーか…とかでない限り、自分で見つけるしかない滞在先かと思いますが、日本人の多くが利用しているのかなというサイトがこちらです。
MixB
日本人間でフランス、特にパリでの情報交換に使われているサイトです。物件情報の他に求人情報なども載っています。正直荒らしというのか、そういうのも多いですし、ちょっと大丈夫か…?という掲載もあるので注意は必要です。このサイトだけではありませんが。
ジモモパリ
こちらもMixB同様物件情報の他に求人情報なども載っています。「出会い」の掲示板とか怪しい香りがプンプンしますが、物件情報はまあ比較的大丈夫かと。ただこちらも変な日本語の掲示などあるので、注意は必要ですね。
Ovni
それで言うとこちらのOvniはかなり安全かと思います。サイト自体がもともとフランスに住む日本人向けに作られた?フリーペーパーの会社が運営しているので、掲載自体のハードルが他より高いかなと思いますし、変な掲載も見たことはないです。ただ、オリンピック前だからというのもあって、1日200€のお部屋など家族向けだったり、短期滞在向けだったりの掲載が多かったです。
se logerなど…
フランスのスーモのような物件探しサイトもありますが、こちらはハードルが高く感じました。1年しかいないことや、実際に借りようと思うと保証人や家賃に対してのある程度の収入の証明などが必要、と書いている日本人の方のブログが多く、家賃の相場を見たりするのにはいいかもしれませんが、ここで探すのは大変かなあと思います。
探し始める時期
わたしは渡航の2か月半くらい前からしっかり掲載を確認し始めました。ちょうどよさそうなところにはメールを送ったりもしたのですが、結局そこで思ったのは、到着してから空くアパートでないと入れないだろうなということです。特にパリの、探しているような高くない家賃のアパートは人気でしょうし、例えば10日に入国で1日に空くアパートに入りたい!と思っても、1日に入れる人が優先されるので(先払いするなどなら別でしょうが)、どれだけ早く探し始めてもそんなにうまくいかないかなと思います。先払いとなると詐欺のリスクもありますし、実際内見して微妙だった…というのもいやだなあと思ったので、わたしは到着してからお部屋を探すことにしました。でも、出発前からも到着後に空きそうなアパートがないかはチェックし、あればメールでコンタクトをとっていました。
1つ目に見学したアパルトマン
こちらは2月の頭くらいにジモモで出ていた掲載にメールしました。フランス語が話せるなら大家さんに直接コンタクトをとってくださいと掲載主の方からのお返事で、大家さんとメールでやり取りすることに。掲載されていた物件はわたしの到着の前に空くので別の人が決めるだろうけれど、もう一つアパートがあってそっちはあなたの到着のころに空くかも、と言われました。改装工事をしているようで、具体的にいつ人が住める状況になるかは分からないけど…ということで、またわたしの到着前に改めて連絡をとりあいましょうという話になりました。
それ以降良い掲載もなかったので結構あてにしていました。が、フランス人の言うことは適当であることが多いので、そうは言っても連絡を取った時には「もう決まっちゃって…」とか言われることは全然あり得るなとは思っていました。結果的にそんなことはなかったですが、「わたしの到着のころには空くかも」という話だったのは全然で、わたしの到着の2週間後くらいにお部屋の準備ができるかな、という感じでした。
出発前に改めて連絡を取り、到着後内見の日取りをやりとりして決め、実際にお部屋を見に行きました。結果的にこちらのお部屋にはしなかったのですが、その理由が以下のものです。
1.大家さんがわたしが1年もいないことに不服そうだった
わたしのビザは絶対1年後には帰らないといけないんです!と言うと「でもこの国には書類なしで不法滞在してるひとごまんといるわよ…」と返されました笑 まあ大家さんからしたら長く住んでほしいだろうし、その気持ちはもちろん分かりますが、わたしは1年どころか10か月くらいで帰ろうと思っていたこともあり、それはさすがに短すぎるから11か月ということにしましょう、と言われました。法律上は1か月前に出ていきたい旨を伝えれば出ていけるのですが、大家さん的には11か月という約束に効力がそれほどなくてもそういうことにして契約をしたかったんだと思います。ただわたしにはこれがプレッシャーで、11か月もいる気が毛頭ないのにそんな契約をすることが嫌だった、というのが1番大きな理由です。
2.家賃が高い
これは2月の段階で大家さんから聞いていましたが、家賃は790€でした。お部屋の広さは20~25平米ほど、キッチン、シャワーはもちろん洗濯機もつく予定のお部屋でした。790と聞くとそんなもんか、という感じなのですが、円に換算すると13万円で、改めて考えると高いなあと。前に住んでいた町なら、まあまあの一人暮らし用アパートの2か月分の家賃だと思うとやっぱり高く感じますよね。単純に収入に対する割合で言っても、フランスに来て収入は減っているのでさらに厳しく感じます。最初はしょうがないと思っていたのですが、電気代とネット代と住宅保険が別途かかると言われ、そうすると毎月14万くらいになります。お部屋はかなりしっかりしていて申し分なかったのですが、逆にこんなに広くなくてもいいかなと、広さより安さを求めたいなと思いました。
3.立地
見に行ったアパートはこの13区のあたりです。内見の日、パリの中心地のノートルダム辺りから歩いて(1時間弱)このアパートのところまでお散歩がてら向かったのですが、ソルボンヌ大学などがある5区を抜けて13区に入るとやっぱり「パリ!」感は薄れます。この内見をしている頃、パリ市外のお部屋に滞在していたのですが、そこもこの辺もそんなに変わらなくないか?という気には少しなりました。住んだら違いが分かるのかもしれませんし、いや確かにパリ市内ではあるのですが、わたしはパリに憧れを持ってここに来たわけでもなく、どうしても市内じゃないと嫌だという気持ちもなかったため、市内にこだわらなくてもいいかという気になりました。
やっぱり話をなしにしたいです、と内見後伝えると、「自宅の工事もしようと思ってたし、それなら自分で住むのもアリかなと思うし、全然大丈夫よ。ただ、あなたの意見を変えたいとかではないのだけど、なぜなのか率直に教えてくれる?」と返事がきたので、家賃と立地は知ってたやろ!と言われるかなと思い、1つ目の理由を誠実に説明したところ、分かってもらえました。感じよくやり取りも終えてくれたのでよかったです。
2つ目に見学したアパルトマン
こちらが今住んでいるお部屋です。1つ目お部屋の内見後、「別のところ探さなきゃ!!」と思ってMixBを見ていたら見つけた掲載元の方にコンタクトをとりました。こちらに来てする物件探しの強いところは「今日内見行きます!明日行きます!」ができるところですね。早速メールをした次の日にお部屋を見学させてもらうことにしました。日本人の大家さんで安心だったこと、お部屋はわたしが最初に交換留学で住んだ学生寮の部屋のように10平米くらいの小さなお部屋ですが、10か月の短期間ならそれで十分だなと思ったこと、家賃が安かったこと(円にすると以前一人暮らししていた部屋にちょろっと毛が生えるくらいの値段)でこちらにすぐに決めました。次の日には書類を以て契約をさせてもらい、安心できました。
安い理由としてはトイレとシャワーが共有なことがまずあります。わたしはトイレ共有は許容できるかな…と探し始めから思っていました。シャワーは抵抗がないわけではなかったですが、日本人の大家さんなので建物に住んでいる方、つまりシャワーの共有相手が日本人の方が多い点(そうでないよりそうの方が清潔に使われそうという安心感がある)、安さには代えられない・それ以外に不満がほぼない点で決めました。わたしはコロカシオン(シェアハウスのこと!)のキッチン共有の方が嫌で、なんでだろうと自分でも思っていたのですが、キッチンを共有しているとキッチンに誰かがいることがあるけれど、シャワー・トイレは誰かと同時に共有することがないので気が楽だからだ!と分かりました。本当にその場で共有するとコミュニケーションをしたり、気を使ったり(例えばノーブラで行けないとか)しなければいけないけれど、シャワーとトイレはプライベートな空間なのでまあいいかなあと。
それから場所もあります。こちらはパリ市外ですが、13区とこことそんなに違うかね?というのが今の気持ちです。住んでみると不便さなど感じるのかどうか…でも13区でもここでも、大体の場所に行くにはメトロに乗らないといけないし、メトロの駅までは10分くらいは歩くし、と思うと変わらないのではないかなあと。治安も悪そうには感じません。
ちなみにこちらは住宅保険は建物で入っているとのことで必要なし、ネット代、光熱費込みなので必要なのは家賃だけ、というのもかなりありがたいポイントでした。
探している間の滞在先
2週間と少しはこの二つの街、BagnoletバニョレとMontreuilモントルイユで過ごしました。どちらもairbnbで前者は2週間ちょっと、後者は1週間だけ。前者は渡仏前にとりあえず部屋探しの期間用に…と予約したもので、後者はこちらでのお部屋が決まってから、そのお部屋に入れるまでの期間の滞在用に借りました。ありのままに伝えると、バニョレでの18泊は全部で13万円、うち宿泊費は9万円ほど(1泊5,000円!)+清掃料金約6,000円+airbnbサービス料と税金それぞれ15,000円という感じ。モントルイユは6泊で74,000円でした。こちらは最初もうちょっと長い期間で予約していたのですが、お部屋が予定より早く空くことになったので滞在を短くしました。キャンセル料がかかる前に変更したのでプラスの料金はかからなかったのですが、泊数が長くなればなるほど安くなるのでこちらはちょっと割高ですね。airbnbのサイトは最初一泊の値段が出るので、いいやん!と思うのですが、進むとサービス料や税金がついて高く感じるのが残念です。
この2つの街について記しておくと…
バニョレ
11番線の終点と3番線の終点の間くらいのところにあります。歩いて15分くらい。11番線の方は治安もそこまで悪くなさそうで、3番線の方はあまり暗くなりすぎると歩きたくないかな、という感じでした。一応歩いて20分くらいでパリ市内にも入れます。すごく便利だった!バスもたくさんの種類がかなり頻繁に走っていて、バスに乗ればRERのA線の駅にこれも20分くらいで行け、そこからディズニーランドに行くのも行きやすかったです。
比較的落ち着いていて、華やかさもないけどこわさもない感じです。街中に比べたら確かに不便さはあるけれど、1泊5,000円(結局+αはつくけど)ほどと考えたらコスパはよかったなと思います。
モントルイユ
こちらも雰囲気は似ていて、9番線の終点から歩いて15分くらいでした。バニョレよりちょっぴり警戒して歩きたいかな、という感じです。歩いていたらアジア人の訛りをバカにしたような「ボンデュール」と言われたのと別の人に「ニーハオ」と言われたのでこの人たちのせいでちょっと印象悪い笑 本当に、差別をするのは勝手ですがそれを相手に伝えたいと思ってわざわざ声をかけるの、人間として理解できなくてシンプルに嫌いです。しかも結構いい歳のおじさんだったのでもはやこちらが恥ずかしさまで感じます。気にしないのが一番ですが心の底から嫌い!!!
aribnbのホストは大変良い方だったし、お部屋も広くてNetflixとかもついてて滞在自体はとっても満足でした。オーブンがお部屋についていて、引っ越し先にはオーブンなどないので今のうちに…とpicardで買ったものを食べたりしていました。オーブン、便利だなあ…
お部屋を借りるときに必要なもの
お部屋によって異なりますが、パスポートの顔写真ページのコピーと、ワーホリならビザページのコピーは日本でして持っていけばよかったなと思いました。2つ内見したどちらのアパートでも契約にはこの2つのコピーを持ってくるよう言われました。コンビニがないこの国では、コピーをするのにコピー屋さんに行かねばならず結構面倒なので、これは持って行っておけばよかったなと思ったものです。
それ以外には敷金にあたる保証金が必要です。1つ目に内見したアパートでは2か月分を、2つ目のところでは1か月分を求められました。敷金なので、何もなければほとんど返ってくるお金ですね。あとはお部屋によって住宅保険に入らないといけない場合もあります。
ちなみに…過去のエクスでの住居
エクスに3年住んでいた内、1年は大学の寮に入っていました。ちなみにこちらはバス・トイレ付きでキッチン共有でした。各階にキッチンがあって、同じ寮に住む日本人の友人と一緒に作ったり…という感じでした。
2回目に行ったときは、エクスの知り合いの日本人のツテを借りてお部屋を借りていました。キッチン・トイレ・シャワーあり、洗濯機なしで600€くらいだったかな。今のパリの部屋の方が安い!まあエクスの街中だったし、エクスは周りの南仏の都市より多分ちょっと高めなんだと思います。借りるときなどのやり取りについてはあんまり覚えていません…
途中から友人たちがコロカシオンするお部屋に住んだのでそれがエクスでの3つ目の住居でした。ちなみに今回の住居探しではコロカシオンは絶対に選択肢になかったです。一人暮らしが楽だし、するとしても気の置けない友人たちとのコロカシオンなら…という感じだったので、知らない人と一緒に住むのはいくら安くても絶対に嫌!でした。抵抗がなければ安いし、友達もできるし、いい選択肢だとは思うのですが。
まとめ
お部屋は人によって条件がかなり違うと思うので難しいですが、わたしは「その時の流れで出会ったものでいいかなと思えるもの」で決めました。1年弱だと思うと、洗濯機がない不便さ、廊下の音や隣人の音が聞こえるちょっとした不快さもまあ許せるかなと。
最初はairbnbを転々とする、とかもアリかなと思ったのですが、荷物を持って定期的に移動するのは結構大変だと思いました。わたしは2つのairbnbにいる間、「仮住まい感」を強く感じて、精神的にというよりも物質的に色々ものを買う気になれなかったので(移動するのに荷物は少ない方がいいし…と思って)、やっぱり長く落ち着ける家はあった方がいいなと思いました。
やっとお洋服やディズニーグッズを買っても移動の心配をしなくてよくて、住所も得られて、本当のパリ生活がやっと始まった気がします。早速ルーブル美術館の年パスを買いました。こちらは郵送で送られてくるので、定住先が決まったら買おうと思っていたものです。届くのが楽しみ!!
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