Quand vous serez bien vieille

今回はロンサールの詩の紹介です。


Quand vous serez bien vieille
Pierre de Ronsard

Quand vous serez bien vieille, au soir à la chandelle,
あなたが年老いたとき、ある夜にろうそくの下で
Assise auprès du feu, dévidant et filant,
火の側に座り、糸を繰り紡いで、
Direz, chantant mes vers, en vous émerveillant :
わたしの詩を詠いながら、感心してこう言うことでしょう
“Ronsard me célébrait du temps que j’étais belle. ”
ロンサールは美しかった時代のわたしを称えてくれていたのよ、と

Lors, vous n’aurez servante oyant telle nouvelle,
あなたの女中はそれを耳にすると
Déjà sous le labeur à demi sommeillant,
仕事に疲れ半ば眠っている状態であるのに
Qui au bruit de Ronsard ne s’aille réveillant,
わたしの名を聴いただけで目を覚まし
Bénissant votre nom de louange immortelle.
あなたの名前を永遠の称賛で祝福することでしょう

Je serais sous la terre, et, fantôme sans os,
その時わたしは既に土の下に眠り、骨も持たぬ幽霊となり、
Par les ombres myrteux je prendrai mon repos ;
銀梅花の陰で休息をとっているでしょう
Vous serez au foyer une vieille accroupie,
あなたは家でうずくまる老婆となり

Regrettant mon amour et votre fier dédain.
私の愛に応えなかったことや尊大であり続けたことを後悔するでしょう
Vivez, si m’en croyez, n’attendez à demain :
わたしを信じるなら明日を待たず今を生きてください
Cueillez dès aujourd’hui les roses de la vie.
今から人生の薔薇を摘むのです


詩の和訳は本当に難しいですね。
ロンサールの詩で一番知られているのは「Mignonne, allons voir si la rose」かなあと思います。タイトルからも分かる通りこの詩でも薔薇が登場し、「若くて美しいうちにその薔薇を摘むのです」とより明言しています。言いたいことは大体一緒の詩ですね。
ちなみに「les ombres myrteux」の銀梅花は死の王国、不死、愛の象徴の木であるそうですよ。さらにちなみに言いますとombreは女性名詞ですので、今ならmyrteuseになるところですが昔は違ったようですね。

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