今回はちょっと趣向を変えて、勉強テクニックのお話。よく聞かれる、「どうやって単語を覚えてるの?」について話していこうと思います。
2パターンの「単語を覚えたい」
勝手に、単語を覚えたい時って2パターンあると思っていて、
- 「この範囲の単語をいついつぐらいまでに覚えたい」というとき
- 「勉強していくうちにどんどん出てくる知らない単語をできる限り身に着けていきたい」というとき
のどちらかになるのではないでしょうか?1は例えば授業で単語テストがあるから覚えなくちゃ、と言うようなときで、2はもっと話せるようになるために語彙力が欲しい、長文を読めるようになるために知っている単語を増やしたい、というようなときの漠然とした「単語を覚えたい!」ではないでしょうか?ということで、この2パターンについてのわたしの単語勉強法を紹介してみようと思います。
知らない単語との出会い方
そもそも、単語を勉強するためには知らなくて覚えたい単語が何かを把握する必要があります。フランス語を始めたばかりの時は覚えるべき単語が無限にあって、どこから手を付ければいいか分からなくなります。また、日常会話に支障なしなど、ある程度までフランス語を話せるようになると、今度は自分が知らない単語に出会う頻度が少なくなっていくので、自ら出向いて探してやらなければいけません。
単語帳を使うのもよいし、ニュースを読むでも、本を読むでも、映画やドラマをフランス語字幕にするでもよいし、教科書や問題集に出てきた知らない単語を適宜集めていって自分の単語帳を作るのもよいと思います。自分の単語帳については後述します。とにかくまず単語を覚えるためには、知らない単語に出会う機会を作る必要があります。
➀ある範囲の単語をある期間で覚えたいとき
別に単語テストがなくっても、単純に語彙力を増やすために、「単語帳のここからここまでをこの一週間で覚えよう!」と自分で設定した時でもいいと思います。それから初級レベルでは動詞の活用確認テストとかもあると思うので、その場合でも。
こういう時、わたしが一番大事だと思うのは結局、できる限り毎日勉強する、これに尽きると思います。それが難しいのは重々承知ですが、繰り返すことがやっぱり大事です。よく、「覚えてもすぐ忘れるね~ん」と言う人がいますが、忘れるスピードは人によったとしても、覚えたことを忘れるのはみんな同じだと思います。忘れたあとに覚え直して、またそれも忘れて覚え直して…を繰り返すことで定着していくのではないでしょうか。「Bonjourってどういう意味だっけ?」とならないのは、「Bonjour=こんにちは」ということが定着しきっているからなので、このBonjourみたいな単語を増やしていきたいね、という話で、そしてどう増やしていくかと言えば、毎日「Bonjour=こんにちは」であることを確認することが大切だと思います。
わたしは最近単語を覚えるのに力を入れているんですが、覚えたい単語をExcelにまとめてそれを印刷し、訳のところを折って隠して、自分がどれくらい覚えているかチェックする、ということを(ほぼ)毎日しています。
(お恥ずかしいですがこんな感じ。おんなじ間違いを何度もしてしまうのもあれば、一回間違えたものを覚え直せたのもあり…)
毎日やっていると、「さすがにこれ昨日見たから覚えてるわ」という単語もあるんですが、それでいいと思います。なぜなら昨日見たはずなのに覚えていない単語もたくさんあるから!「昨日見たから覚えているのは覚えているに入らないのでは?」と自分でも思っていたのですが、何回見ても覚えられない単語があるということは、昨日見ただけで覚えていた単語はそれなりにちゃんと覚えられているとカウントしてもいいなと気付きました。
あとは、強硬策ですが、アホみたいな語呂合わせも私には結構効果があります。「dévouement=献身 (デブの献身)」みたいな、本当にアホっぽいやつですが、これはこの「デブの献身」という語呂合わせのおかげでもうすっかり覚えました。特にわたしの覚えようとしている単語が物質ではなく概念が多く(消化吸収とか、自由化とか、散乱とか)日常的に目に入るものではない上に、結構多くの単語をパパっと覚えたいという思いもあって、強硬手段に出てます。結構意味の分からない語呂合わせでも、語呂合わせを作るときにその単語に注目することになるので、それだけでも効果があると思います。
とにかくできるだけ毎日、覚えたい単語を見て、訳を書いたり言ったりするなり、もちろん逆に日本語を見てフランス語を書いたり言ったりするなりして、繰り返す作業が単語を覚える一番の近道だと思います。例えばこのエクセルに単語をまとめたものなら、A4用紙1枚は10分もあればできてしまいます。更にプラスで語呂合わせを作ってみたり、「この単語は元がこういう意味だから転じてこういう意味になってるわけね~」とか確認してみたりする時間を取るともっと覚えるのが早くなると思いますが、毎日10分でも時間を取るだけで違うと思います。
➁漠然と語彙力を増やしたいとき
毎日頑張って…とするのは大変だけど、漠然と語彙力は増やしたいという場合。
わたしは今までそこまで単語の勉強というのをしっかりしてきたわけではありません。大学生の頃は「単語を覚えるのに一緒に例文を書いて覚えたらいいよ」と先生に言われそんなこともしてみましたが、そこまでの必要性に追われていなかったため、それも続かず終わりました。
ただ、留学中など、知らない単語に出会ったらその単語をメモしておくノートを作っていました。A4のノートに単語と日本語訳を書いて、一応その気になった時に訳の方を隠して覚えているかチェックする、みたいなことはしていました。
ただ、私の思うこのノートの一番よかった点は、「自分が知らないなと思った単語をメモした」というところです。どういうことかと言うと、一度「この単語知らんやつだなあ」とノートにメモした単語が人との会話や問題で出てきた際に「あ、これノートに書いたやつだ!」と思えるだけでその単語を覚えたいと思っていたことを思い出せる、というのが良かったなと思います。もっと良いときは「あ、この単語ノートの左のページの上の方に書いたわ!」とまで思えたりもしました。意味は覚えられていなくても、それだけでその単語を意識するきっかけになるし、その単語を覚えたいと思っていたことを思い出せるわけです。
わたしはトイレに覚えたい単語などを書いた紙を貼ったりもするんですが、それは「dévouement=献身」と覚えられればいいなというより(もちろんそれがベストですが)、「わたしdévouementという単語を覚えたいと思ってるんだな」ということを忘れないためというのが大きいかもしれません。
即効性はないですが、留学中や検定前などで問題をたくさん解いている時など、特にインプットが多い生活で特に効果があるかなあと思います。そうでなくても、とりあえず知らない単語をノートなどにまとめるだけまとめておいて、気が向いた時に見返すだけでもいいのではないでしょうか。やる気が湧いて来たら、そのノートの1ページを「今月頑張ってこの1ページの単語覚えよう」と取り組んでみるのも良いと思います。点在する「自分が知らない単語」を一か所に集めておいてあげるだけで、その後の学習に役立つと思います。
まとめると結局…
散々言われてきたことですが、結局「できるだけ毎日繰り返す」これに尽きてしまいますが…
- 「昨日見たから分かるだけであって…」という単語は覚えてるということ
- 語呂合わせでもなんでもいいので、覚えていないことが分かった単語に注目すること
- 自分が覚えたい単語が何かをメモして、その単語を覚えたいということを忘れないようにすること
- 知らない単語に積極的に出会い、尚且つどこかに書き留めておくこと
この辺も意識していけるといいのではないでしょうか。
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